ANA運航便は燃油サーチャージが必須

ここで紹介するのは、ANAマイレージクラブで国際線特典航空券を利用する際の燃油サーチャージを無料にする裏技です。

ANAマイレージクラブのマイルを利用して、ANA運航の国際線特典航空券に交換する場合、所定の必要マイルに加えて、最低でも94ドル以上の付帯費用の支払いが必要となります。付帯費用の内訳は、燃油特別付加運賃(以下燃油サーチャージ)、税金、空港使用料などですが、その大半を占めるのは高騰しつつある燃油サーチャージです。

2014年4月1日から2014年9月30日までの日本国内発券の燃油サーチャージは以下のようになっています。

路線 燃油サーチャージ(往復=2区間)
日本=欧州・北米(ハワイ除く)・中東・オセアニア 50,000円
日本=ハワイ・インド・インドネシア 32,000円
日本=タイ・シンガポール・ミャンマー 26,000円
日本=ベトナム・サイパン・グアム・フィリピン 16,000円
日本=中国・香港・台湾・マカオ 14,000円
日本=韓国 5,000円

燃油サーチャージの高騰に伴い、欧州路線、北米路線、中東路線、オセアニア路線ではこの付帯費用の負担が50,000円以上にもなってしまうのですね。

せっかく運賃が無料になっても、高額な付帯費用がかかるようでは、特典航空券の旨味が薄れてしまいますよね・・・

ANAマイル特典航空券で燃油サーチャージ無料の航空会社

ここで是非活用したいのが、燃油サーチャージを無料にする裏技です。

ANAマイレージクラブではANA以外の提携航空会社の特典航空券にも交換することできます。そして、ここからが重要です。ANAマイルを使って、ANA運航の国際線特典航空券に交換する場合は燃油サーチャージが必須ですが、ANAマイルを使って、提携航空会社の国際線特典航空券に交換する場合は燃油サーチャージが無料となる場合があります。

目的地に、燃油サーチャージが無料となる提携航空会社が就航しているならば、敢えてANAに搭乗せず、提携航空会社に搭乗するという選択肢も当然考えられるわけです。

対象となる提携航空会社は、以下のスターアライアンス加盟航空会社27社と、ANAが独自に提携している提携航空会社9社の合計36社。

この内、太いオレンジ色で示している航空会社が、燃油サーチャージが無料となる航空会社です。なお、税金・空港使用料などの付帯費用はいずれの場合であってもかかります。

スターアライアンス加盟航空会社
ANA(NH)、アドリア航空(JP)、エーゲ航空(A3)、エアカナダ(AC)、中国国際航空(CA)、エア インディア(AI)、ニュージーランド航空(NZ)、アシアナ航空(OZ)、オーストリア航空(OS)、アビアンカ航空(AV)、ブリュッセル航空(SN)、コパ航空(CM)、クロアチア航空(OU)、エジプト航空(MS)、エチオピア航空(ET)、エバー航空(BR)、LOTポーランド航空(LO)、ルフトハンザドイツ航空(LH)、スカンジナビア航空(SK)、シンセン航空(ZH)、シンガポール航空(SQ)、南アフリカ航空(SA)、スイス インターナショナル エアラインズ(LX)、TAPポルトガル航空(TP)、タイ国際航空(TG)、ターキッシュエアラインズ(TK)、ユナイテッド航空(UA)
提携航空会社
エア ドロミティ(AN)、マカオ航空(NX)、エティハド航空(EY)、ガルーダ・インドネシア航空(GA)、ハワイアン航空(HA)、ジェットエアラインズ(9W)、カタール航空(QR)、TAMブラジル航空(TAMメルコスール航空)(JJ)、ヴァージンアトランティック航空(VS)

エアカナダ(成田-バンクーバー)利用例

ANAマイレージクラブで東京-バンクーバーの特典航空券を利用する場合、ANA運航便(羽田-バンクーバー)で取得することもできますが、上で燃油サーチャージ無料の航空会社として紹介したエアカナダ運航便(成田-バンクーバー)で取得することも可能です。

往路を2015年6月1日、復路を2015年6月8日に利用すると仮定して、ANA運航便とエアカナダ運航便の必要マイル数、付帯費用の総額を比較してみましょう。

ANA運航便で取る場合は、往路はNH116便、復路はNH115便となり、必要マイル数はエコノミークラスで50,000マイル、付帯費用の総額は57,150円となります。

ANA必要マイル数・付帯費用画像

一方、エアカナダ運航便で取る場合は、往路はAC004便、復路はAC003便となり、必要マイル数はエコノミークラスで55,000マイル、付帯費用の総額はわずか7,190円です。

エアカナダ必要マイル数・付帯費用画像

出発空港、運行スケジュール、使用機材なども考慮に入れる必要がありますが、この場合では、明らかに燃油サーチャージが無料のエアカナダに搭乗したほうがお得でしょう。必要マイルは5,000マイル多く必要となりますが、付帯費用の負担が49,960円も少なくなります。

搭乗航空会社 ANAロゴ画像 エアカナダロゴ画像
出発地 羽田空港国際線ターミナル 成田国際空港
使用機材 763 788
時刻表 往路 NH116便 21:55→14:55 AC004便 17:00→翌09:50
復路 NH115便 16:60→翌19:00 AC003便 13:40→翌15:25
必要マイル数 50,000マイル 55,000マイル
付帯費用 57,150円 7,960円

ちなみに、NH116便、NH115便の機材はともにボーイング767-300ERです。AC006便はともに最新鋭のボーイング788ですので、使用機材的にもエアカナダに軍配が上がります。

スカンジナビア航空(成田-コペンハーゲン)利用例

また、ANAマイレージクラブでスカンジナビア航空(SAS)の成田-コペンハーゲンの特典航空券(往復)を利用した場合、必要マイル数はエコノミークラスで60,000マイルですが、付帯費用総額はたった5,930円です。

付帯費用総額が低く抑えられているのは、スカンジナビア航空が燃油サーチャージ無料の航空会社だからです。

スカンジナビア航空必要マイル数・付帯費用画像

エアバスの最新型にこの必要マイルと付帯費用で登場できるのはかなりお得と言っていいでしょう。

ニュージーランド航空(成田-オークランド)利用例

日本とニュージーランドを結ぶ唯一の直航便を運航しているニュージーランド航空も、ANAマイレージクラブにおける燃油サーチャージ無料適用航空会社です。

成田-オークランドの往復特典航空券の利用に必要なマイル数は、エコノミークラスで55,000マイル、必要な付帯費用は7,120円です。

ニュージーランド航空必要マイル数・付帯費用画像

ボーイング787-9に搭乗することもできる特典航空券はかなりお値打ちといえるでしょう。

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